ソラギツネの新月通信/
TVドラマシリーズ『Q10』(脚本:木皿泉)

宙フェス夜市の番人ソラギツネによる宇宙を感じる作品の紹介。 第三回は、脚本家木皿泉さんのTVドラマ「Q10」の紹介です。

ソラギツネの新月通信/<br>TVドラマシリーズ『Q10』(脚本:木皿泉)

「宇宙・星」の棚に並んでいる本だけが宇宙の本ではないし、SF映画だけが科学の映画じゃないよね。本、映画、マンガ、ドラマなどのエンタメの中から、ボク、ソラギツネが宇宙を感じる作品を紹介するよ......どんなものにでも宇宙はひそんでいるのさ。

脚本家 木皿泉が描く日常の奇跡、暮らしを照らす宇宙

TVドラマシリーズ「Q10」(脚本:木皿泉)

今夜は脚本家・木皿泉さんのテレビドラマシリーズ「Q10」(キュート)をご紹介します。

現在の木皿泉さんは脚本よりも作家さんとして活躍されているので、作家の木皿泉さんとご紹介するのが正しいかもしれませんが、脚本家時代に多くの名作ドラマを生み出されています。

木皿泉ドラマでは、時折、宇宙にまつわるエピソードが登場しますが、それらは特別な何かを説明するためではなく、私たちの日常を照らす灯りのように用いられて、心に響くモノローグ&セリフへと転がっていき、観る人の心を痺れさせます。

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未来から来たロボットQ10を愛してしまう高校生の平太(佐藤健)が主人公の学園ドラマ「Q10」では、未来から来た月子に平太は以下のような事実を告げられます。

「宇宙には暗黒物質が23% 暗黒エネルギーが73%
私たちが物質と呼んでいるものはわずかに4%
残念なことに、時間と共に暗黒エネルギーが増えていくの

2016年にこのことが証明されて
2025年に国語の教科書から「永遠」と言う言葉が消される。
そして、私たちは『永遠』と言う言葉を失う。

分かる?
永遠はないの。
いつかは全部終わる」

それを知った主人公の平太はQ10を抱きしめながら
「オレは今、宇宙の4%を抱きしめている」と考えます。

(『Q10』#4話 2010年)

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こんな風に木皿泉さんは自身のドラマ脚本や小説の中で
宇宙やファンタジー、哲学など様々なアフォリズムを通して
「今ある日常のすべてが奇跡」であると教えてくれます。

とても深くて美しいストーリーですので
機会があればぜひ一度観てみてください。

では、よい夜を。

※「Q10」のDVDBOXはコチラ
「Q10」が視聴できる配信サイトもあるようです。

ソラギツネの新月通信/TVドラマシリーズ『Q10』(脚本:木皿泉)

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